著者のWebメディアからの転載記事です。
(著者:黒田悠介さんからの承諾はいただいております)
概要
ここ2年ほど、睡眠時間を意図的に多く確保するようにしています。これがとても良くて、アタマの冴え方が違います。できれば毎日7時間寝るのがオススメ。
以前は4時間睡眠で十分なショートスリーパーであることを自慢していたし、寝ている時間がムダのように思えていました。できるだけ睡眠時間を削る方法を探して、長時間眠らないと調子がでない人間を「意志が弱い!」とすら思っていたものです。
ですが、それは「異常」な状態でした。おそらく私は睡眠不足であることに慣れてしまって、きちんと睡眠を取ることのメリットを知らずにいたのでしょう。思えば、社会人になってからずっと短時間睡眠で過ごしていましたから。
同じように、睡眠不足で自分という資本を蔑ろにして、十分に価値を発揮できずにいる人もいるのではないでしょうか。世の中にはまだまだ「全然寝てないわ―」という自慢なのかよくわからない発言が飛び交っています。どんなに本を読んだり勉強したりしても、最も重要な資本である自分自身を守れなくては意味がありません。ちゃんと睡眠時間を確保しましょう。
睡眠不足は酔っぱらいと同じ
あるハーバード・メディカルスクールの教授は、1日の徹夜や1週間にわたる4〜5時間睡眠によって
「血中アルコール濃度0・1%分に相当する機能低下」
が起こると指摘しています。職場でお酒を飲むことは躊躇われるのに、多くの人が寝不足のまま仕事をしているのは不思議です。優秀な人ほど、自分ならできると思い込んで多くの仕事を抱え込んでしまいがちです。しかし、それによって睡眠時間が削られ、結果的にパフォーマンスが落ちるということもよくあります。彼らにとって最もチャレンジングなことの1つは、その仕事を減らし、睡眠時間を確保することです。
最近では睡眠の重要性を企業も認識するようになってきており、「退社時間から〇〇時間は出社禁止」としている会社もあります。それくらい、睡眠は仕事のパフォーマンスに影響するものなのです。自分でも睡眠時間に関するルールを作ってみるとよいでしょう。
計画的に睡眠をとることで仕事のパフォーマンスを高めることができるなら、睡眠を味方につけた方が良いはずです。短時間の仮眠も効果的なので、眠い状態で1時間仕事をするぐらいなら、15分間仮眠をとって45分間で倍の効率で仕事をしましょう。
もし、眠る時間を確保できないほど忙しいのだとしたら、それはマネジメントかセルフマネジメントの失敗です。