著者のWebメディアからの転載記事です。
(著者:黒田悠介さんからの承諾はいただいております)
概要
昨日の登壇したイベントでフリーランスのしごとのつくりかたについて話しました。
フリーランスって刹那的な生き方に思われることもあるのですが、実は長期的に人やモノゴトと向き合わないといけません。
そうしないと、自転車操業みたいになっちゃいますからね。ということで登壇のテーマは
「しごとを気長につくる」
にしました。
ちょっとだけ、どんな話をしたかシェアしますね。
BtoBマーケティングの知見を活かす
今回の登壇では、フリーランスもBtoBマーケティングの方法論を活かすといいんじゃないかな?という提案をしました。
BtoBマーケティングとは、企業のプロダクトを別の企業に売るときのマーケティングのことです。
そこにはざっくり
「検討期間が長い」
「組織的に検討される」
という特徴があります。
そこからBtoBマーケティングには以下の4つのポイントがあると考えられます。
それは、
①相手のニーズをヒアリングし
②適切なタイミングをはかり
③ロイヤリティー(関係性の質)を高め
④ キーマンと接触する
ことです。
この4つを満たせば、フリーランスは企業からのしごとを得やすくなります。
このように、個人事業主と企業の関係性をBtoBマーケティングとして捉え直すことで、その知見を活かせるようになります。
接触回数が全てを解決する
では、先の4つのポイントはどのように満たせばいいのでしょう?今回の登壇ではすぐに使える行動指針を示したかったので、思い切ってシンプルにしました。
接触回数が全てを解決する、と。
クライアント候補の人と接触回数を増やせば、その過程でニーズもヒアリングできるし、タイミングもやってくるだろうし、ロイヤリティも高まるし、キーマンの紹介してもらえる関係になるかもしれない。
でも、ここで問題があります。同じような接触方法ばかりではウザがられてしまうことです。そこで、接触方法のバリエーションを増やすことを考える必要があります。
具体的な手法については昨日のイベントに来てくれた方だけのものにしようと思うので、ここではナイショw
しかし、さまざまなバリエーションで接点を持ったとしても、その時間に価値を感じてもらえなければ、その人の中での優先順位が下がってしまいます。
そこで、接点を持てたときに、その機会を活かすことを考えたい。
接触に価値を持たせるための「5分間の親切」
ここで参考にしたいのが、アダム ・グラントさんの著書 『GIVE & TAKE 「与える人 」こそ成功する時代 』です。
そこには「5分間の親切」という言葉があります。
それは、親切をする側にとっては簡単で 、負担もほとんどかからないけど、受ける側にとってはとても大きな意味のある行いのことです。
関連して「自己防衛的なGiver」という言葉もある。
自己防衛的なGiverは寛大だけど自分の限界を自覚しています。頼みごとにむやみにイエスと言わず 、寛大な行動を楽しみながら持続できるよう 、小さな負担で大きなインパクトを与えられる方法を探すのです。
このような「5分間の親切」をする「自己防衛的なGiver」になることで、人との接点を最大限に活かせるんじゃないかなと思います。
種を撒き、畑を耕そう
そうして様々なカタチで将来のクライアントとゆるやかで価値のある接点を持ち続ければ、数年越しでしごとが生まれることがあります。
イベント会場で訊いてみたところ、最長で12年越しでしごとになった人もいました!すごいですね。わたしもそれほどではないですが、出会ってから5年以上経ってからしごとになったことがあります。
非常に気長なアプローチですが、こういう未来に向けた種まきや畑を耕すような習慣がフリーランスには必要なんじゃないかなと思っています。
焦らず、いつか芽を出すのを待つというのも、楽しいですから。